国際協力の現場と一般社会の安全・危険の感じ方
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国連の赴任前の研修をインターネットで受講しています。
所謂安全対策ですね。
いきなり、地雷とか、人質とか、そんなんばっかです。
が、最悪のケースを先に考えて、その時どうする?っていうことをインターネットでも事前学習することは大切です。
(もちろんこんなのは、現場では糞にも役に立ちませんが、予防にはなる。)
でも国際協力の経験のある人達と日本に普通に住んでいて途上国に海外旅行に行ったこともない!って方々にとっては、私が今までいっていた、①ケニア、②ボツワナ、③ガーナ、そして④東南アジアって、どこが危険なイメージがありますか?
もうね。100発100中で、アフリカの①、②、③ってみんな言うと思います。
一度も行ったこともないのにね汗
実際は、治安という意味では、④東南アジア > ②ボツワナ > ③ガーナ > ①ケニアの順番かと思います。④の東南アジアは、まー国次第のとこもありますが、比較的治安的にはいまはいい国が多いですね。
昨今はテロの脅威で海外といえば、みんな危険!というイメージがあるかと思います。先進国のフランスでテロがあり、先般はインドネシアでしたね。
ということは、もう日本でも十分テロが起きる可能性があるってことだと思います。
さて、そんな状況の昨今ですが、私が海外に行く、もしくは働いていると、友人・知人に説明すると、
「何故そんな危険なとこで働くのか?」「なぜそんなところにあたなが行くのか?」「気を付けてね!」とか最近は非常にみなさんに言われます。
心配をしてくれて言ってくれているのはわかるのですが、
漁師さんが漁に行く際に、家族や知り合いが「気を付けてね」って言われているのと同じ気がしています。
漁の仕事って、結構危険度が高いじゃないですか。でもまー、テロに逢う危険性は低いですよね。
あと、漁師さんは漁にでないと、お魚獲れないですよね。
私の仕事も漁師さんに似ていて、途上国の現場に行かないとできない仕事をしています。。。
だから、行くんですけどね。
漁師さんが漁にでて、安全に寄港するためには、色々な経験や判断が伴います。
時化の日は漁を中止することもあるだろうし、台風がきたら、船を丘に上げる日もありますよね。
でも、出航できると判断したら、出航して、常に安全対策をして、漁の途中で何か危険なこと、災害、状況の変化によって、寄港とかすることがあると思います。
私の仕事も正直一緒です。途上国の現場では、色々な経験や判断が伴います。
テロや暴動の危険が高いときは外出禁止しますし、強盗に遭わないように夜間の車での移動はしませんし、なるべく夜道を一人でうろうろ歩くようなまねはしません。プロジェクトの実施中は常に安全対策をして、生活して、仕事をしている感じです。首都にいる時と地方にいる時でも安全管理の対策は異なります。
なので、まーそもそもやばい国には行けませんし、行けません。
基本は公務だったり、国際法や国際条項にのっとった仕事をする、つまり危険や安全対策については折込済みで派遣されるのです。
この場合で最初からある程度覚悟を決めて海外へ行く場合と、海外旅行で行く場合と、どっちが危険だと思いますか?
まーどっちも危険だと思うのですが、やはり私はそういった一般常識では危険とされる国々での生活や業務を実施してきた経験が長いため、一般の海外旅行者よりも、
やはり経験が豊富。だから、より危険のリスク回避の方法をしっている。ということは確かに言えることかもしれません。
なので、今後みなさんが国際協力の現場で働く人が海外へ赴任するなんてことを聞いたら、
「気をつけて帰ってきてね^^」と送り出してあげてください。
でも
「大丈夫?私はあなたが心配です!」と言われても、、、、、、
「私プロなのでそういうところで働くのが仕事なんです」としか答えようがないなーと思うわけです。
が、なかなか日本の一般社会には受け入れがたいお話なのかなーとも感じたりしています・・・・・